起業女医ともこ のブログ

SlideStudy代表〜医療系学術スライド共有サービス〜の日々雑感

がんではないのに、麻薬性鎮痛薬を服用されている方へ

非がん性疼痛に対する麻薬性鎮痛薬処方について考えてみました。

 
非がん性疼痛とは、がんによる痛み以外の慢性的な痛みを意味します。
例えば、関節のひつこい痛み、手術後や事故後の遷延する痛み、他の神経筋疾患による痛みなどです。
一般的な痛み止めの薬や注射などの他の治療をしても耐えがたい痛みの場合、がんではないのにモルヒネなどの麻薬性鎮痛薬を処方する場合があります。
結果的に、患者さんの痛みが減り、活動性が上がるのは非常にすばらしいことです。
私も、ペインクリニック外来で、麻薬性鎮痛薬を処方し、治療がスムースに行ったことが多々あります。
 
一方で、最近、非がん性疼痛に対する麻薬性鎮痛薬は、3ヶ月をめどに使用を再考もしくは休止したほうが良いのではないか? という知見がドイツより発表されました。
私自身も、日々の外来診療を見直す気づきを得ました。
医師は、漫然と薬を処方するのでなく、常に他の方法はないか患者さんのために考えなくてはいけません。
 
また、患者さんの中には、自らの気持ちから、麻薬性鎮痛薬をなかなか止められない方もいます。
それは、
・慢性的な痛みを持つ患者さんは、麻薬依存症に対する恐れよりも、再び痛みがでることを恐れているから
・薬からの離脱に1度失敗すると、離脱症状のつらさの経験から、再度麻薬の中止を試みる気になれないから
だそうです。
 
離脱、減量の成功の鍵は、友人・家族・医療者など周囲のサポート環境にあります。
良きサポート環境が得られますように、私も発信していく所存です。